古唐津に魅せられて-青唐津、斑唐津等の片口作品集- 椹の実や花なき蝶の世すて酒

古唐津 青唐津 片口

片口について Leonardo da Vinci

片口はもともと日常雑器で、写真のように口の細いとっくりなどにも簡単にお酒やお醤油などの液体をこぼさず移すことができるように片側だけ“注ぎ口”が付いているものです。
このサイトの片口は酒器用で、やや小振りですが、一人ゆっくりと呑むのには丁度良い大きさです。
風合いをゆっくりと変化させていってはどうだろうか。

お酒を注しながら、器を眺め、呑み、また注す。この酒器で呑む日本酒は薫りも広がりやすく、更に味わい深くなることでしょう。

最新作

タイトルについて

椹や花なき蝶の世捨酒

「桑の実に蝶がとまって蜜を吸っている。あの桑の実は、花の季節が過ぎて世を捨てたも同然の夏の蝶が、世をはかなんで飲む世捨酒なのだ。

桑の実に蝶々がとまって汁を吸っている。あれは、花の無くなった季節に蝶が呑む世捨て酒だろうか。桑の実と世捨ては、桑門(僧門)に入るという縁語から来ています。「花なき」とは、仏道に入るのだから俗世間の「花」ある人生ではないのでしょう。松尾芭蕉の人生観の屈折点に当る作品となっています。


引用:新潮日本古典集成「芭蕉句集」

芭蕉は独り者で風雅の道に賭けていった人なので、この句のように、「世捨」などという言葉がでてきたのかもしれませんが、芭蕉も俳諧の連衆とつながっていたのだから完全な世捨人とは言えないのではないのでしょうか。さて、この世の中に、完全な「世捨人」などという存在があり得るでしょうか?などと盃片手に考えてみるのもいかがでしょうか。